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訪問看護 褥瘡ケアの記録の書き方とWOCN連携

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看護レポ編集部
2026年3月26日29分で読める
訪問看護 褥瘡ケアの記録の書き方とWOCN連携

この記事のポイント

  • 訪問看護と褥瘡ケアの基本
  • 褥瘡の分類とステージ判定
  • DESIGN-R®2020の評価方法と各項目の判定基準

訪問看護における褥瘡ケアは、在宅療養者の生活の質に直結する重要な看護実践です。しかし「DESIGN-R®2020の各項目をどう記録すればよいか」「WOCNとの連携はどのように進めるか」「専門管理加算を算定するには何が必要か」といった疑問を持つ訪問看護師は少なくありません。

本記事では、DESIGN-R®2020の評価方法から褥瘡ケア記録のテンプレート、WOCNとの連携フロー、専門管理加算の算定要件まで、訪問看護の現場で即使える情報を体系的に解説します。ブレーデンスケールを用いた予防ケアの記録方法も合わせて確認できますので、ぜひ最後までお読みください。


1. 訪問看護と褥瘡ケアの基本

在宅での褥瘡発生状況

褥瘡(じょくそう)は、一定の圧力が皮膚に持続的にかかることで生じる組織損傷です。病院に比べて在宅では医療資源が限られており、発見の遅れや処置の難しさから、重症化するリスクが高い傾向にあります。

日本褥瘡学会の報告によると、在宅療養中の高齢者に占める褥瘡保有率は約2〜3%とされています。一見低く見えますが、在宅療養者の総数を考えると相当数の方が褥瘡に悩んでいることになります。特に寝たきり状態、低栄養、失禁を抱える利用者では発生リスクが格段に高まります。

訪問看護師の役割

訪問看護師は、褥瘡ケアにおいて以下の役割を担います。

予防的観点での役割:

  • ブレーデンスケールを用いた褥瘡発生リスクのアセスメント
  • 利用者・家族への体位変換指導、スキンケア指導
  • 体圧分散寝具の選定提案
  • 栄養状態の評価と管理栄養士への橋渡し

治療的観点での役割:

  • DESIGN-R®2020による褥瘡の状態評価
  • 洗浄・ドレッシング材・外用薬による創部管理
  • 主治医への状態報告と処置内容の指示受け
  • WOCNへのコンサルテーション依頼
  • 家族への処置方法指導

記録・算定面での役割:

  • 褥瘡対策計画書の作成・更新
  • 定期的なDESIGN-Rスコアの記録
  • 専門管理加算・特別管理加算の算定管理
  • 多職種との情報共有記録の整備

訪問看護師は週に数回しか利用者宅を訪問できない場合がほとんどです。訪問と訪問の間は家族や介護職がケアを担うことになるため、ケア方法を明確に記録し関係者に共有することが特に大切です。

褥瘡ケアの記録が重要な理由

褥瘡ケアの記録には以下の3つの重要な意味があります。

①継続性の確保: 複数のスタッフが交代で訪問する場合、前回訪問時の創部の状態が正確に把握できなければ適切なケアができません。スコアの変化を数値で記録することで、創部の改善・悪化を客観的に把握できます。

②医師への正確な報告: 医師は毎回訪問できるわけではありません。訪問看護師の観察記録と写真があることで、医師は遠隔でも創部の状態を把握し、処置の変更指示を出すことができます。

③診療報酬・介護報酬の算定根拠: 専門管理加算や特別管理加算、在宅患者訪問褥瘡管理指導料などを算定するには、定期的な評価記録が必須です。記録の不備は返戻や査定の原因になります。

記録の重要性については訪問看護のSOAP記録書き方ガイドでも詳しく解説していますので、合わせてご確認ください。


2. 褥瘡の分類とステージ判定

NPUAP/NPIAP分類(国際分類)

褥瘡の重症度を判定する際には、NPUAP(現NPIAP:National Pressure Injury Advisory Panel)が定めたステージ分類が国際的に広く使われています。

ステージ 皮膚の状態 特徴
ステージ1 消退しない発赤 皮膚の連続性は保たれている。骨突出部位に圧迫解除後も消退しない発赤がある。黒色・茶色の皮膚では変化がわかりにくい
ステージ2 真皮の部分欠損 表皮〜真皮の部分欠損。擦過傷、水疱、浅い潰瘍として現れる。スラフ(黄色壊死組織)がない状態
ステージ3 全層皮膚欠損 皮下脂肪が露出するが、骨・腱・筋肉は露出しない。スラフや壊死組織が存在する場合あり。ポケットが生じることがある
ステージ4 全層組織欠損 骨・腱・筋肉が露出または直接触れることができる。壊死組織が多く、ポケットや瘻孔を形成することがある
DTI疑い 深部損傷褥瘡疑い 皮膚表面の変化は軽微だが、深部の軟部組織が損傷している状態。局所的な紫/深紅色の変色や血性水疱として現れる
判定不能 Unstageable 壊死組織(スラフ・エスカー)が創底を覆い、深さの判定が不能な状態

日本での褥瘡深さ分類とNPIAP分類の対応

訪問看護の現場では、DESIGN-R®2020の深さ(D)項目とNPIAP分類を組み合わせて理解することがポイントです。

DESIGN-R深さ NPIAP分類 特別管理加算・専門管理加算との関係
d0(損傷なし) — 算定対象外
d1(持続する発赤) ステージ1 算定対象外
d2(真皮まで) ステージ2 特別管理加算の対象外(d2は浅い褥瘡)
D3(皮下組織まで) ステージ3 特別管理加算対象(重度の褥瘡)
D4(筋肉・腱等) ステージ4 特別管理加算対象・専門管理加算対象
D5(関節腔・体腔) ステージ4+ 特別管理加算対象・専門管理加算対象
DDTI(DTI疑い) DTI疑い 経過観察が必要
DU(深さ判定不能) Unstageable 特別管理加算対象

重要ポイント: 専門管理加算(褥瘡ケア)の対象は「真皮を超える褥瘡」です。つまりDESIGN-R®2020のd2は対象外で、D3以上が対象となります。算定時は深さの記録を正確に残してください。

加算の詳細については訪問看護 加算一覧【2024年改定対応】をご参照ください。


3. DESIGN-R®2020の評価方法と各項目の判定基準

DESIGN-R®2020とは

DESIGN-R®2020は日本褥瘡学会が開発した褥瘡状態評価スケールです。2020年に改定され、2つの新項目(DTI疑い・臨界的定着疑い)が追加されました。7つの評価項目の頭文字を取ってDESIGN(デザイン)と呼ばれています。

評価項目は以下の7つです:

  • D:Depth(深さ)
  • E:Exudate(滲出液)
  • S:Size(大きさ)
  • I:Inflammation/Infection(炎症/感染)
  • G:Granulation(肉芽組織)
  • N:Necrotic tissue(壊死組織)
  • P:Pocket(ポケット)

大文字が高重症度、小文字が低重症度を示します。Dは合計点に含めず、E+S+I+G+N+Pの合計がDESIGN-Rスコアとなります(最高66点)。

記載形式

DESIGN-R®2020の記載順は「D→E→S→I→G→N→P」です。DとEの間にハイフンを入れ、末尾にコロンと合計点を記載します。

記載例:

D3-e1s6i1g3n0p0:11点

これは「深さD3(皮下組織まで)、滲出液e1(少量)、大きさs6(6〜9cm²未満)、炎症/感染i1(局所的な炎症)、肉芽g3(良性肉芽50%以上)、壊死なし、ポケットなし、合計11点」を意味します。

各評価項目の詳細判定基準

D(深さ:Depth)

合計点には含まれませんが、深さは褥瘡の重症度を判断する上で最も重要な項目です。

記号 定義 評価のポイント
d0 皮膚損傷・発赤なし 正常な皮膚状態
d1 持続する発赤 30分間圧迫を解除しても消退しない発赤。ステージ1相当
d2 真皮までの損傷 水疱、擦過傷、浅い潰瘍。真皮を超えていない
D3 皮下組織までの損傷 皮下脂肪が見えるが、筋肉・腱・骨は露出なし
D4 皮下組織を超える損傷 筋肉・腱・関節包等が露出または触知可能
D5 関節腔・体腔に至る損傷 骨・関節腔・体腔(腹腔等)が露出
DDTI 深部損傷褥瘡(DTI)疑い 局所的な紫/暗赤色の変色。表面の変化は軽微だが深部損傷の可能性
DU 壊死組織で深さ判定不能 黒色・褐色のエスカー、黄色スラフで創底が覆われ深さが見えない

DTI(深部損傷褥瘡)疑いの評価ポイント: DDTIは2020年の改定で新たに追加された項目です。皮膚の色調変化(紫色・暗赤色)が押しても消えない場合や、周囲組織より硬い・軟らかい、浮腫状、水疱(血性水疱を含む)がある場合に疑います。翌日以降に急速に深くなることがあるため、発見時から連続的な観察と記録が欠かせません。

E(滲出液:Exudate)

記号 点数 定義
e0 0点 なし
e1 1点 少量:毎日のドレッシング交換を要しない程度
e3 3点 中等量:1日1回のドレッシング交換を要する程度
E6 6点 多量:1日2回以上のドレッシング交換を要する程度

評価のコツ: ドレッシング材を除去した際のガーゼ汚染面積、滲出液の量と性状(漿液性・血性・膿性)を合わせて記録します。E6は感染が合併している可能性が高いため注意が必要です。

S(大きさ:Size)

大きさは「長径×短径(長径と直交する最大径)」で計算します。

記号 点数 皮膚損傷範囲(長径×短径)
s0 0点 皮膚損傷なし
s3 3点 4cm²未満
s6 6点 4cm²以上〜16cm²未満
s8 8点 16cm²以上〜36cm²未満
s9 9点 36cm²以上〜64cm²未満
S12 12点 64cm²以上〜100cm²未満
S15 15点 100cm²以上

測定方法: 定規やミリ方眼紙を創部に当て、長径と直交する最大径を測定します。ポケットは大きさに含めないことに注意してください。

I(炎症/感染:Inflammation/Infection)

2020年改定で「臨界的定着疑い(I3C)」が新たに追加されました。

記号 点数 定義
i0 0点 局所の炎症徴候なし
i1 1点 局所の炎症徴候あり(創周囲の発赤、腫脹、熱感、疼痛)
I3C 3点 臨界的定着疑い(局所炎症なし+治癒遅延):創面のぬめり・多量の滲出液がある場合
I3 3点 局所感染徴候あり(膿汁分泌・臭気・創部痛・浮腫・発赤・熱感のいずれか)
I9 9点 全身感染徴候あり(発熱・敗血症等)

臨界的定着疑い(I3C)の評価ポイント: 臨界的定着(Critical Colonization)とは、目に見える感染徴候はないものの、バイオフィルムの形成によって治癒が停滞している状態です。「創面のぬめり」「治癒の停滞」「滲出液の増加」が主なサインです。I3とI3Cの判別には創面の丁寧な観察が鍵となります。

G(肉芽組織:Granulation)

記号 点数 定義
g0 0点 創閉鎖または創が浅いためにS(大きさ)=0点
g1 1点 良性肉芽が創面の90%以上を占める
g3 3点 良性肉芽が創面の50%以上、90%未満を占める
g4 4点 良性肉芽が創面の10%以上、50%未満を占める
G5 5点 良性肉芽が創面の10%未満を占める
G6 6点 良性肉芽がなし

評価のポイント: 良性肉芽は鮮赤色で光沢があり、やや隆起した組織です。蒼白・暗赤色・易出血性の肉芽は不良肉芽として区別します。不良肉芽が多い場合はG5またはG6と評価します。

N(壊死組織:Necrotic tissue)

記号 点数 定義
n0 0点 壊死組織なし
n3 3点 柔らかい壊死組織あり(スラフ:黄色/灰色/緑色のぬめりのある壊死組織)
N6 6点 硬い壊死組織あり(エスカー:黒色/褐色の硬い壊死組織)

評価のポイント: 壊死組織の有無とその性状を正確に観察します。乾燥した黒色のエスカーはN6、湿潤した黄色の壊死組織はn3です。壊死組織の除去(デブリードマン)が必要かどうかの判断材料にもなります。

P(ポケット:Pocket)

ポケットとは、創部の潰瘍範囲を超えて皮膚下に空洞が形成された状態です。

記号 点数 ポケット面積(ポケット全体の面積−潰瘍面積)
p0 0点 なし
p6 6点 4cm²未満
p9 9点 4cm²以上〜16cm²未満
p12 12点 16cm²以上〜36cm²未満
P24 24点 36cm²以上

評価のポイント: ポケットは綿棒を創内に挿入してその範囲を確認します。特に仙骨部や坐骨部の褥瘡ではポケットが形成されやすいため、必ず確認してください。ポケットが存在する場合、単純な創部洗浄だけでは不十分で、ポケット内の洗浄が必要です。

DESIGN-R®2020スコアの活用

DESIGN-R®スコアは初回評価から定期的に(最低でも月1回)記録し、スコアの変化で治癒過程を評価します。

スコア変化の解釈:

  • スコアが低下(改善)→ 現在のケアが有効
  • スコアが変化なし → ケアの見直しが必要
  • スコアが上昇(悪化)→ 早急にケア方法の変更と医師への報告が必要

グラフ化の推奨: スコアを数値だけで記録するのではなく、グラフ化することで治癒経過の「見える化」ができます。カンファレンスや多職種への報告にも有用です。


4. ブレーデンスケールによる予防ケアの記録

ブレーデンスケールとは

ブレーデンスケール(Braden Scale)は、褥瘡発生リスクをアセスメントするためのツールです。6つの項目を1〜4点(摩擦とずれは1〜3点)で評価し、合計6〜23点でリスクを判定します。点数が低いほどリスクが高くなります。

在宅での判定基準: 17点以下が「褥瘡発生高リスク」とされています(病院では14点以下が高リスク)。在宅では同じ姿勢が長時間続きやすく、リスク基準が病院より厳しく設定されています。

ブレーデンスケールの6項目詳細

1. 知覚の認知(1〜4点)

点数 評価基準
1点 まったく知覚なし:意識がなく、疼痛に反応しない、または体の大部分で知覚ない
2点 重度の障害あり:疼痛のみに反応する、または体の半分以上で感覚障害あり
3点 軽度の障害あり:指示に従えるが、常に不快感を伝えられない、または1〜2肢に感覚障害あり
4点 障害なし:指示に従え、疼痛・不快感を感じてそれを伝えられる

2. 湿潤(1〜4点)

点数 評価基準
1点 常に湿っている:排泄のたびに皮膚が湿潤している
2点 たいてい湿っている:少なくとも1回/シフトの体位変換時に皮膚が湿潤している
3点 時々湿っている:追加の寝具交換が1回/日程度必要
4点 めったに湿っていない:皮膚は通常乾燥している

3. 活動性(1〜4点)

点数 評価基準
1点 臥床:ベッド上のみで生活している
2点 座位可能:歩行能力がないか著しく制限されている。自力または介助でかろうじて座れる程度
3点 時々歩行する:日中に短い距離を歩行できる(介助の有無に関わらず)。大部分の時間は座位か臥床
4点 歩行可能:少なくとも1日2回は病棟・居室外を歩く

4. 可動性(1〜4点)

点数 評価基準
1点 まったく体動なし:介助なしでは体位や身体を動かせない
2点 非常に限られている:体位や身体をわずかに動かすことがある
3点 やや限られている:体位や身体をわずかだが頻繁に動かせる
4点 自由に体動できる:介助なしで頻繁に体位・身体を動かせる

5. 栄養状態(1〜4点)

点数 評価基準
1点 不良:食事の1/3以下しか食べられない。経口・経管・IVHで摂取量が少ない
2点 やや不良:食事の1/2しか食べられない。たんぱく質摂取が少ない
3点 良好:食事の半分以上を食べている。たんぱく質摂取はやや不十分
4点 非常に良好:毎食ほとんど食べられる。追加の補食があることもある

6. 摩擦とずれ(1〜3点)

点数 評価基準
1点 問題あり:移動時に中等度〜強度の介助が必要。シーツ等に引きずることが多い
2点 潜在的に問題あり:弱々しい動きができる。移動時にずれが生じることがある
3点 問題なし:自力で移動でき、移動中に十分な筋力が維持されている

ブレーデンスケールの評価タイミングと記録方法

評価タイミング:

  • 初回訪問時(サービス開始時)
  • 状態変化時(入院・退院後、発熱後など)
  • 定期評価:月1回程度(状態が安定していても継続評価が必要)

記録の書き方例:

【褥瘡リスクアセスメント:ブレーデンスケール評価】
実施日:2026年3月26日
評価者:訪問看護師 〇〇

項目別スコア:
1. 知覚の認知:2点(重度の障害あり)
2. 湿潤:2点(たいてい湿っている/失禁あり)
3. 活動性:1点(臥床)
4. 可動性:1点(まったく体動なし)
5. 栄養状態:2点(やや不良)
6. 摩擦とずれ:1点(問題あり)

合計:9点(高リスク群:17点以下)

【判断と対応】
ブレーデンスケール9点と高リスクを示す。現在は褥瘡なし(d0)。
体圧分散マットレス(エアマット)の継続使用を確認。
2時間毎の体位変換指導を家族・ヘルパーへ周知します。
栄養状態改善のため、主治医・管理栄養士への情報提供を行います。
来月訪問時に再評価予定。

OHスケール・在宅版K式スケールとの使い分け

ブレーデンスケールのほかにも、在宅で活用されるリスクアセスメントツールがあります。

OHスケール(大浦・堀田スケール): 日本で開発されたスケールで「知覚と活動性の障害」「骨突出」「浮腫」「関節拘縮」の4項目で評価します。在宅よりも施設での使用が多い傾向があります。

在宅版K式スケール: 在宅療養者向けに開発されたスケールで、在宅の生活状況を踏まえた評価が可能です。自宅での療養環境(マットレスの種類、介護者の状況)も加味した評価ができます。

訪問看護の現場では、ブレーデンスケールが最も広く使われており、記録や多職種間での共通言語として定着しています。ステーション内で使用するスケールを統一し、評価者間のばらつきを防ぐことが大切です。


5. 褥瘡ケア記録の書き方(SOAPテンプレートは別記事)

褥瘡ケアの記録は、DESIGN-R®2020スコア・部位・サイズ・処置内容・アセスメント・家族指導計画を漏れなく含める必要があります。記録様式としてはSOAP形式が訪問看護記録書に最も適しています。

褥瘡ケア記録の基本構造

  1. 評価情報:DESIGN-R®スコア、部位、サイズ
  2. 観察情報:創部の状態(色調・滲出液・周囲皮膚)
  3. 処置内容:洗浄方法、ドレッシング材・外用薬の種類
  4. アセスメント:状態の変化(前回比較)と今後のリスク
  5. 計画:次回訪問までの家族への指導内容、訪問時の予定処置

SOAP記録のテンプレート・例文は別記事で

SOAP形式での具体的な記録テンプレート、DESIGN-R®評価を盛り込んだ記載例、ステージ別10例文(新規発生・治癒過程・難治性創傷等)、監査NG表現は以下の個別記事で詳述しています。本記事では以降、褥瘡ケアの運営(WOCN連携・専門管理加算算定・C013連携)に焦点を当てます。

→ 褥瘡のSOAP記録の書き方|訪問看護向けステージ別10例文

6. 写真記録のコツと電子カルテへの記載方法

褥瘡写真記録の重要性

写真記録は文章記録だけでは伝えきれない創部の状態を可視化する重要な手段です。定期的に同一条件で撮影することで、色調・サイズ・形状の変化を客観的に追跡できます。医師への報告、多職種カンファレンス、WOCNへのコンサルテーション依頼の際にも写真はなくてはならない素材です。

写真撮影の基本ルール

①同一の撮影条件を維持する: 毎回同じ角度・同じ距離・同じ照明条件で撮影することで、経時的な比較が可能になります。病院内の診察室照明程度の明るさを確保してください。訪問時はカーテンを開けるなどの工夫をします。

②スケールを入れる: 創部の実際のサイズがわかるよう、定規や目盛り付きのスケール(ルーラー)を創の横に置いて撮影します。スケールがないと写真だけでは大きさが判断できません。

③処置前後を撮影する: 処置前の創部の状態(ドレッシング材を除去した直後)と、処置後の状態をそれぞれ撮影します。処置前の写真が最も重要な評価情報です。

④周囲皮膚も含める: 創部のみを拡大撮影するのではなく、創周囲の皮膚状態(発赤・浮腫・硬結等)も確認できる範囲で撮影します。

⑤プライバシーへの配慮: 褥瘡の部位によっては体の露出が伴います。写真に利用者の顔や個人識別情報が映り込まないよう注意します。撮影前に本人・家族への同意が必要です。

撮影時のポイント

【褥瘡写真撮影チェックリスト】
□ 同意を得てから撮影
□ スケール(定規)を創横に配置
□ 処置前(ドレッシング除去直後)に撮影
□ 真上(垂直)からの撮影(角度のつきすぎに注意)
□ 創周囲の発赤・浮腫が確認できる距離で撮影
□ 処置後にも撮影(ドレッシング装着後の状態確認)
□ 電子カルテへのアップロードと記録との紐付け確認
□ 撮影日・部位・処置前後の区別をファイル名またはコメントで記録

電子カルテへの写真記録の記載方法

写真を電子カルテにアップロードする際は、写真だけでなくテキスト情報も合わせて記録します。

記載例:

【写真記録】
撮影日時:2026年3月26日 10:15
部位:仙骨部
区分:処置前(ドレッシング除去直後)
DESIGN-Rスコア:D3-e3s8i1g3n0p0:15点
特記事項:創周囲に約0.5cm幅の発赤を確認。前回3/12比で発赤範囲がわずかに拡大。
滲出液は漿液性+血性混合(中等量)。ガーゼ2/3程度汚染あり。

写真記録の運用上の注意

スマートフォンの使用について: 業務用端末(電子カルテシステムに接続されたタブレット等)での撮影が原則です。私物のスマートフォンを使用する場合は、個人情報保護の観点から、ステーションのルールを必ず確認してください。撮影後はすぐに電子カルテへ転送し、端末から削除する運用が推奨されます。

撮影頻度の目安:

  • 急性期・悪化傾向がある場合:毎回訪問時
  • 安定している場合:週1回または状態変化時
  • 縮小・治癒傾向がある場合:月2回程度

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7. ステージ別ケア方法と記録ポイント

ステージ1(持続する発赤:d1)のケアと記録

ケアの目標: これ以上の悪化を防ぐ(予防ケア)

具体的なケア内容:

  • 圧迫・ずれの除去(体位変換、ポジショニング用具の適用)
  • 撥水性保護クリーム(バリアクリーム)塗布による皮膚保護
  • 失禁がある場合はスキンケア(洗浄・保湿・保護)の徹底
  • 栄養・水分補給の促進

記録のポイント:

S:「この赤いところが気になる」(本人)
O:左大転子部に2×3cmの消退しない発赤あり(d1)。皮膚の連続性は保たれている。
   周囲皮膚の乾燥あり。仙骨部・踵部は正常。
A:体位変換の間隔が不規則なため(4〜5時間おき)、圧迫が集中している可能性がある。
   d1の状態だが放置すれば悪化リスク高。早急な予防介入が必要。
P:①2時間毎の体位変換を家族・ヘルパーに再指導、②撥水クリーム塗布開始、③ケアマネへ体圧分散マット導入の検討を提案。

ステージ2(真皮までの損傷:d2)のケアと記録

ケアの目標: 湿潤環境の維持により表皮・真皮の再生を促進

具体的なケア内容:

  • 創部の洗浄(生理食塩水または微温湯による優しい洗浄)
  • 水疱が形成されている場合は、原則として水疱を破らない(感染予防)
  • 薄型のドレッシング材(ハイドロコロイド・ポリウレタンフィルム)を選択
  • 滲出液が多い場合はハイドロコロイドよりポリウレタンフォームを検討

ドレッシング材の選択例:

滲出液の量 推奨ドレッシング材 交換頻度の目安
少量〜中等量 ハイドロコロイド(デュオアクティブ®等) 3〜7日毎
中等量〜多量 ポリウレタンフォーム(メピレックス®等) 2〜3日毎
創が大きい場合 アルギン酸塩(カルトスタット®等)+2次ドレッシング 1〜3日毎
感染疑い ドレッシング材は使用せず、軟膏+ガーゼ 毎日

記録のポイント:

O:左臀部に2×2cmの浅い潰瘍あり(d2)。水疱破綻後の創面が露出。
   滲出液:中等量(漿液性)、DESIGN-R:d2-e3s3i0g1n0p0:7点
   処置:生理食塩水にて洗浄後、ハイドロコロイド(3×4cm)貼付。
A:7点と低スコア。創面は清潔で感染徴候なし。適切な湿潤環境が維持されれば2週間以内の治癒が期待できる。
P:次回訪問(3日後)にドレッシング材の状態を確認。浮きや剥がれがあれば交換、密着していれば継続。

ステージ3(皮下組織まで:D3)のケアと記録

ケアの目標: 感染防止・壊死組織除去・肉芽形成の促進

具体的なケア内容:

  • 十分な洗浄(シリンジを使った加圧洗浄が有効。生理食塩水50〜100ml)
  • ポケットがある場合はカテーテルを用いてポケット内まで洗浄
  • 外用薬の選択:感染がある場合はポビドンヨード・スルファジアジン銀(ゲーベンクリーム®)等
  • 肉芽形成期には塩基性線維芽細胞増殖因子(フィブラストスプレー®)
  • ポリウレタンフォームや吸水性の高いドレッシング材で滲出液管理

記録のポイント(ポケットあり):

O:仙骨部 D3-e3s8i1g3n3p6:21点(前回D3-e3s9i3g4n3p6:25点から4点改善)
   長径5.0cm×短径4.0cm。ポケット:頭側に約2cm形成。
   滲出液:中等量(血性+漿液性)、臭気なし
   創周囲の発赤:約0.5cm(前回0.8cm→改善傾向)

   処置:
   ①生理食塩水50mlシリンジにて創部直接洗浄
   ②カテーテルを用いてポケット内洗浄(排液:漿液性)
   ③創底:ゲーベンクリーム® 2g塗布→軟化ガーゼで充填
   ④ポリウレタンフォームで覆い固定

A:DESIGN-Rが前回25点→21点に改善。炎症(i3→i1)と壊死組織(N6→n3)の改善が主因。
   肉芽形成も進んでいる(g4→g3)。ポケットの変化はなし(p6継続)。
   ポケットが消失しないと完全治癒に至らない。WOCNへのコンサルテーションを検討。
P:①次回もポケット洗浄継続、②3/30の主治医往診時に状態報告、③WOCNへのコンサルテーション依頼について管理者に相談。

ステージ4(全層組織欠損:D4・D5)のケアと記録

ケアの目標: 感染管理・壊死組織のデブリードマン・長期的な創部管理

ステージ4は骨・腱・筋肉が露出する最重症の状態です。在宅での管理は難しい場合があり、WOCNや医師との密接な連携が求められます。デブリードマン(壊死組織除去)が必要な場合は医師が実施し、訪問看護師は処置補助・記録を担います。

記録のポイント(デブリードマン後):

O:右坐骨部 D4-E6s12I3g5N6p12:42点
   長径6.0cm×短径5.0cm。骨膜が一部露出。ポケット:外側に約4cm形成。
   本日:主治医による壊死組織デブリードマン実施(訪問看護師が処置補助)。
   除去した壊死組織:硬い壊死組織(エスカー)、10g程度
   処置後:ポビドンヨード(イソジン)にて消毒→ゲーベンクリーム® 3g塗布→ガーゼ充填
   デブリードマン後の創底:出血少量、新鮮な組織が一部露出

A:デブリードマン実施により壊死組織除去完了。ただし感染徴候(I3)は継続。
   滲出液多量(E6)は感染によるものと考えられる。骨露出あり、完全治癒には数ヶ月を要する可能性がある。
   WOCNへのコンサルテーションを本日依頼済み(4/1に共同訪問予定)。
P:①毎日訪問対応(特別管理加算対象として算定)、②WOCNとの共同訪問に向けた準備、③感染コントロールのため処置変更について主治医と協議。

DTI疑い(DDTI)の観察記録

DTI疑いは急速に悪化する可能性があるため、発見直後からの記録が特に欠かせません。

O:左踵部に3×2cmの紫色の変色あり。圧迫解除後も消退しない(DDTI)。
   皮膚の連続性は保たれているが、触診で周囲より硬い組織を触知する。
   血性水疱の形成なし。発赤の消退なし(指押し試験で陽性)。
   本日の写真撮影:済み(電子カルテ添付)

A:DTI(深部損傷褥瘡)疑いと評価。表面は軽微だが深部の損傷が懸念される。
   踵部は下肢虚血の影響も排除できない(糖尿病の既往あり)。
   今後48〜72時間以内に急速に悪化することが多いため要注意。
P:①翌日訪問時に再評価(写真記録あわせて実施)、②本日中に主治医へ電話報告、③ヒールプロテクターの装着・踵部の浮かせたポジショニングを家族に指導。

8. WOCN連携の実務フロー

WOCNとは

WOCN(ウォクン)は、皮膚・排泄ケア認定看護師(Wound, Ostomy, Continence Nurse)の略称で、日本看護協会が認定する専門的な資格を持つ看護師です。主に以下の3領域の専門的なケアを担います。

  • W(Wound):創傷ケア(褥瘡・難治性創傷等)
  • O(Ostomy):ストーマケア
  • C(Continence):失禁ケア

褥瘡ケアにおいては、DESIGN-R®スコアが高い難治性の褥瘡や、通常の処置では改善しない褥瘡を抱える利用者に対して、専門的なアドバイスや共同訪問を行います。

WOCNがいる医療機関・連携先

WOCNは主に以下の施設に在籍しています。

病院・診療所:

  • 急性期病院(多くは皮膚科・外科・整形外科・形成外科等に所属)
  • 地域の中核病院(褥瘡対策チームを持つ施設)

訪問看護ステーション: 一部の訪問看護ステーションにはWOCNが在籍しており、自ステーション内での相談・対応や他ステーションへのコンサルテーション支援を行っています。

地域の褥瘡ケアネットワーク: 都道府県の看護協会や褥瘡学会地方会が主体となって、地域のWOCNがコンサルテーションに対応するネットワークが整備されている地域もあります。

WOCN連携が必要なサイン

以下の状況が見られたら、WOCNへのコンサルテーションを検討してください。

サイン 内容
スコア改善なし DESIGN-Rスコアが2週間以上変化しない
ポケット形成 ポケットが消失しない・拡大傾向にある
感染コントロール困難 感染徴候が持続し、処置変更後も改善しない
DTI疑い 急速な悪化が懸念される
難治性創傷 基礎疾患(糖尿病・末梢動脈疾患等)で治癒が難しい
デブリードマン後 医師のデブリードマン後の創部管理が難しい
ドレッシング材の選択に迷う 複数の選択肢から判断が難しい
家族指導が困難 複雑な処置を家族に指導する際の支援が必要

WOCN連携の実務フロー

ステップ1:コンサルテーションの準備

WOCNにコンサルテーションを依頼する前に、以下の情報を整理します。

【WOCNコンサルテーション依頼書の記載内容】
1. 利用者基本情報
   - 氏名・年齢・性別
   - 主疾患・既往歴(特に褥瘡治癒に影響する疾患:糖尿病・末梢動脈疾患・低栄養等)
   - ADL・認知機能の状況
   - 介護状況(家族・ヘルパーの関与度)

2. 褥瘡の状況
   - 発生日時・発生部位
   - 現在のDESIGN-R®スコアの推移(経時的な変化)
   - 現在の処置内容(使用しているドレッシング材・外用薬)
   - これまでの治療経過

3. 相談内容
   - 何に困っているか(具体的に)
   - 何を解決したいか

4. 写真
   - 直近の創部写真(処置前・処置後)

5. 主治医への確認状況
   - 主治医は現状を把握しているか
   - コンサルテーションについて主治医の了解はあるか

ステップ2:連絡と日程調整

  • 電話またはFAXでWOCNに連絡(在籍している施設・ステーションの連絡先を事前に確認)
  • コンサルテーションの形式(電話コンサルテーション/共同訪問)を確認
  • 共同訪問の場合は訪問日時・利用者への同意取得を行う

ステップ3:コンサルテーションの実施

電話コンサルテーションの場合: 整理した情報と写真(メール・FAXで送付済み)を手元に置き、状態を詳細に報告します。WOCNからの指導内容・処置変更の提案を記録し、主治医への確認が必要な事項をリストアップします。

共同訪問の場合: WOCNと共に利用者宅を訪問し、直接創部の観察・ケアの実施を行います。WOCNからの指導をその場で記録し、今後のケア方針を確認します。

【WOCNコンサルテーション記録例】
実施日:2026年4月1日 10:00〜11:30
形式:共同訪問
WOCN:△△病院 皮膚排泄ケア認定看護師 ▽▽ ▽▽

【WOCN所見】
・DESIGN-R評価:D3-e3s8i3Cp6:21点(I3Cに変更:臨界的定着疑いの所見あり)
・創面のぬめりと多量の滲出液から臨界的定着(Critical Colonization)と判断
・ポケットは頭側2cm・外側1cmの不整形ポケットを確認(前回記録より正確に評価)

【WOCN指導内容】
① 処置変更の提案:
   現:ゲーベンクリーム® → 変更:ポビドンヨード配合軟膏(カデックス軟膏®)に変更
   理由:バイオフィルムに対して効果が期待できる
② ポケット洗浄の方法改善:
   カテーテルを2方向に挿入し、より奥まで洗浄するよう指導を受けた
③ ドレッシング材:アルギン酸塩(カルトスタット®)+2次ドレッシングに変更

【次回の方針】
・2週間後(4/15)に電話で経過確認を行う
・改善がなければ再度共同訪問を検討

【主治医への報告事項】
・臨界的定着疑いの診断・処置変更についてWOCNより指示を受けた旨を報告
・カデックス軟膏®への変更について処方依頼が必要→本日主治医へ電話報告済み

ステップ4:コンサルテーション後のフォロー

WOCN指導に基づくケアを継続実施し、2週間後の経過を報告します。改善が見られた場合は主治医・WOCNに状態を報告し、現処置の継続確認を行います。改善が見られない場合は再度コンサルテーションを依頼します。

専門管理加算(褥瘡ケア)を算定するWOCNとの連携

WOCNが自ステーションに在籍している場合、または連携している施設のWOCNが計画的な管理に参加している場合は、専門管理加算(褥瘡ケア)の算定対象になります。詳細は次章で解説します。


9. 専門管理加算の算定要件と記録例

専門管理加算(褥瘡ケア)の概要

専門管理加算は、2022年度(令和4年度)の介護報酬改定で新設された加算です。専門的な研修を受けた看護師が計画的な管理を行った場合に算定できます。

加算種別:

  • 専門管理加算(イ):褥瘡ケアまたは人工肛門・人工膀胱ケアの専門研修修了者
  • 専門管理加算(ロ):特定行為研修修了者

本章では「専門管理加算(イ)」の褥瘡ケアに限定して解説します。

算定要件の詳細

要件 内容
算定単位数 250単位/月
算定回数 月1回限り
対象利用者 真皮を超える褥瘡(D3以上)の状態にある利用者
算定者の要件 日本看護協会の認定看護師教育課程「皮膚・排泄ケア」修了者(WOCN)が計画的な管理を実施すること
計画書の作成 褥瘡ケアに係る計画を作成し、利用者・家族に説明の上で合意を得ること
実施記録 計画に従って管理を実施した記録が必要
評価・見直し 少なくとも月1回、ケアの内容や利用者の状態を確認・記録すること

対象者の判断

専門管理加算(褥瘡ケア)の対象は「真皮を超える褥瘡」です。これはDESIGN-R®2020でいうD3以上(D3・D4・D5・DU)に相当します。

注意点:

  • d2(真皮まで)は算定対象外
  • DDTI(DTI疑い)は状態が不明瞭なため、主治医の判断を仰ぐ
  • DU(深さ判定不能)は対象になる場合あり(要主治医確認)

加算の算定には、まず訪問看護指示書に「褥瘡の深さ(真皮を超える)」の記載があることを確認してください。指示書には該当する褥瘡の深さにチェックが必要です。

訪問看護の特別管理加算については訪問看護の特別管理加算 算定要件でも詳しく解説しています。

専門管理加算の算定に必要な書類と記録

①褥瘡ケア計画書

専門管理加算を算定するには、褥瘡ケアに特化した計画書の作成が必要です。

【褥瘡ケア計画書(専門管理加算用)記載例】

作成日:2026年3月26日
利用者氏名:〇〇 〇〇 様
作成者:〇〇看護師(皮膚・排泄ケア認定看護師)

1. 褥瘡の状態
部位:仙骨部
DESIGN-R®2020スコア:D3-e3s8i1g3n0p6:15点(2026/3/26現在)

2. 褥瘡ケアの目標
短期目標(1ヶ月):感染徴候の消失(i1→i0)、ポケットの縮小(p6→p0)
長期目標(3ヶ月):DESIGN-Rスコアの10点以下達成、ポケット消失

3. ケア計画
【圧迫軽減】体圧分散エアマットレスの継続使用。2時間毎の体位変換(家族・ヘルパー協力)
【創部管理】週3回の訪問にて、生理食塩水による洗浄・ゲーベンクリーム®塗布・ポリウレタンフォームによる保護
【感染管理】炎症徴候の毎回モニタリング・DESIGN-R評価(月2回以上)
【栄養管理】管理栄養士との連携・高たんぱく質食品の摂取促進
【家族指導】訪問の間の簡易ガーゼ交換の指導・緊急時の連絡フロー確認

4. 評価・見直しのタイミング
月1回:DESIGN-Rスコアの記録と計画の見直し

本計画について利用者(家族)への説明・同意取得:2026年3月26日
同意者(署名):〇〇 〇〇(妻)

②専門管理加算の実施記録

毎月の計画管理実施の記録を残します。

【専門管理加算(褥瘡ケア)実施記録】
算定月:2026年3月
実施者:〇〇看護師(皮膚・排泄ケア認定看護師)
算定日:2026年3月26日

今月のDESIGN-R推移:
・3/5:D3-e3s9i1g4n0p6:19点
・3/12:D3-e3s9i1g4n0p6:18点(大きさが僅かに改善)
・3/19:D3-e3s8i1g3n0p6:17点(肉芽形成が改善)
・3/26:D3-e3s8i1g3n0p6:15点(大きさ・肉芽さらに改善)

今月の計画見直し:
・圧迫軽減:変更なし
・創部処置:ゲーベンクリーム® → カデックス軟膏®への変更を主治医に提案済み(3/26)
・WOCNコンサルテーション:4/1 共同訪問予定
・次月目標:ポケット消失、スコア13点以下

利用者・家族への説明:3/26訪問時に計画内容を口頭で説明済み

特別管理加算との併算定

専門管理加算は特別管理加算との併算定が可能です。褥瘡(真皮を超える状態)は特別管理加算の算定対象でもあります。

加算名 介護保険 医療保険
特別管理加算(Ⅰ) 500単位/月 500円/月(重篤な褥瘡)
特別管理加算(Ⅱ) 250単位/月 —
専門管理加算(イ) 250単位/月 — ※医療保険には設定なし

重要: 医療保険の訪問看護では専門管理加算は算定できません(介護保険のみの加算です)。医療保険では特別管理加算の算定を確認してください。


10. 在宅患者訪問褥瘡管理指導料(C013)との連携

C013の概要

在宅患者訪問褥瘡管理指導料(C013)は、医療保険における診療報酬点数で、在宅で重度の褥瘡管理を必要とする患者に対して、多職種が共同して計画的な指導管理を行った場合に算定できます。

項目 内容
点数 750点
算定回数 初回カンファレンスから6ヶ月以内に最大3回
算定主体 主治医(保険医)

対象患者の要件

C013を算定するには、以下の全てを満たす患者である必要があります。

①褥瘡の状態:

  • DESIGN-R®2020による深さがd2以上(ただし実際は深い褥瘡を想定)
  • ベッド上安静の状態であること

②以下のいずれかの状態:

  • 重度の末梢循環不全の状態
  • 麻薬を注射により投与している状態
  • 強度の下痢が続く状態
  • 皮膚脆弱性が著しく高い状態(ステロイド長期投与・先天性疾患等)
  • 医療機器の長期使用(人工呼吸器・輸液ポンプ等の医療機器)

多職種チームの構成と訪問看護師の役割

C013を算定する際は、以下の職種が共同して関与することが要件です。

職種 役割
保険医(主治医) 在宅褥瘡診療計画の作成、初回カンファレンスの主導
管理栄養士 栄養管理(高たんぱく・エネルギー補給計画)
看護師(訪問看護師含む) 褥瘡処置・評価・家族指導
在宅褥瘡管理者 専門的な管理を担う(WOCNが担うことが多い)

訪問看護師は、カンファレンスへの参加・褥瘡の定期的な評価記録・主治医への状態報告などを担います。

C013算定に必要な記録

①在宅褥瘡診療計画書(別紙様式43): 初回カンファレンスで作成し、患者・家族に説明・同意を得た記録が必要です。

②カンファレンス記録: 初回と各回のカンファレンスの実施日・参加職種・指導内容を記録します。

【在宅患者訪問褥瘡管理指導カンファレンス記録】
実施日:2026年3月26日 10:00〜11:00
場所:利用者自宅
参加者:
・主治医:〇〇クリニック △△ △△
・管理栄養士:□□居宅介護支援事業所 ▽▽ ▽▽
・訪問看護師(在宅褥瘡管理者):〇〇訪問看護ステーション △△ △△(皮膚排泄ケア認定看護師)

【褥瘡の状態】
部位:仙骨部
DESIGN-R®2020:D3-e3s8i1g3n0p6:15点

【褥瘡ケア計画の確認と変更事項】
・処置方法:現行継続(カデックス軟膏® + カルトスタット® + ポリウレタンフォーム)
・栄養計画:管理栄養士より エネルギー1,400kcal/日・たんぱく質60g/日に設定変更
・体位管理:夜間の体位変換にヘルパー追加(週3回夜間訪問を追加依頼)

【次回カンファレンスの予定】
2026年4月23日(4週間後)

患者・家族への説明:本日説明実施。妻より同意得る。
算定回数:第2回(残1回)

③毎月の指導記録: カンファレンスの間にも少なくとも月1回、訪問して状態確認・記録することが必要です。

C013と介護保険の連携

C013は医療保険の算定項目ですが、利用者が介護保険を持っている場合でも算定できます(医療保険優先)。ただし、訪問看護が医療保険と介護保険のどちらで実施されているかによって、算定できる加算が異なります。混乱しないよう、主治医・ケアマネと情報を共有してください。


11. 褥瘡対策計画書の作成と管理

褥瘡対策計画書とは

訪問看護管理療養費の算定においては、日常生活の自立度が低い利用者に対して「褥瘡対策に関する看護計画書」の作成が要件とされています。これは褥瘡の有無に関わらず、リスクがある全ての利用者に必要です。

作成・管理の流れ

ステップ1:リスクアセスメント(サービス開始時)

  • ブレーデンスケールによる評価を実施
  • 17点以下の場合は高リスクとして計画書を作成

ステップ2:褥瘡対策計画書の作成

  • 褥瘡発生リスクの評価結果を記載
  • 予防・処置のケア計画を作成
  • 利用者・家族への説明と同意

ステップ3:定期的な評価と更新

  • 少なくとも3ヶ月に1回の再評価
  • 状態変化時は随時見直し
  • LIFEへのデータ提出(介護保険適用のケアプランがある場合)

褥瘡対策計画書の記載内容

【褥瘡対策に関する看護計画書】
作成日:2026年3月26日(更新日:—)
利用者氏名:〇〇 〇〇(○○歳・男性)
作成者:〇〇訪問看護師

■ リスクアセスメント
ブレーデンスケール:9点(高リスク)
現在の褥瘡の状況:仙骨部にD3相当の褥瘡あり

■ 危険因子
□ 自力体位変換:不可
□ 骨突出:あり(仙骨部・踵骨部)
□ 関節拘縮:あり(下肢)
□ 栄養状態低下:あり(BMI 17.0・Alb 2.8g/dL)
□ 失禁:あり(尿・便失禁)
□ 浮腫:下肢に軽度あり

■ 褥瘡対策(予防・処置の内容)
1. 圧迫・ずれの排除
   体圧分散エアマット使用。2時間毎の体位変換(日中:ヘルパー、夜間:妻)
2. スキンケア
   洗浄:排泄後は弱酸性洗浄剤で洗浄。保湿:1日2回保湿剤塗布
   失禁対策:撥水クリームにより皮膚保護
3. 栄養・水分管理
   管理栄養士との連携により栄養補助食品の導入
   水分摂取目標:1,000ml/日以上
4. 褥瘡ケア(仙骨部)
   週3回の訪問処置(処置内容は訪問看護記録参照)

■ 評価・見直し
次回評価予定:2026年6月26日(3ヶ月後)

LIFEへのデータ提出

介護老人福祉施設等が算定する「褥瘡マネジメント加算」では、LIFEへのデータ提出が要件です。訪問看護においては直接的な褥瘡マネジメント加算の算定主体にはなりませんが、連携する施設や居宅サービスにDESIGN-Rスコアの情報提供を行う役割があります。

LIFEに提出する場合は、DESIGN-R®評価を「少なくとも3ヶ月に1回」実施し、評価月の翌月10日までに提出します。


12. 多職種連携の記録と情報共有

褥瘡ケアにおける多職種連携の重要性

褥瘡の治癒には、医療処置だけでなく栄養管理・体位変換・スキンケアなどの包括的なケアが必要です。それぞれの専門職が役割を持ち、情報を共有することが治癒を早めます。

職種 褥瘡ケアにおける役割
主治医 診断・処置の指示・C013算定・薬の処方
訪問看護師 アセスメント・処置・評価記録・多職種調整
WOCN(認定看護師) 専門的コンサルテーション・共同訪問
管理栄養士 栄養評価・高たんぱく食・栄養補助食品の提案
訪問介護員(ヘルパー) 体位変換・失禁ケア・日常のスキンケア
ケアマネジャー サービス調整・用品・医療機器の導入調整
薬剤師 外用薬の管理・副作用モニタリング

報告・共有の記録方法

主治医への報告記録:

【主治医報告記録】
報告日時:2026年3月26日 11:15(電話)
報告先:〇〇クリニック △△医師
対応看護師:〇〇

【報告内容】
本日の褥瘡評価結果をご報告します。
仙骨部の褥瘡:D3-e3s8i1g3n0p0:15点(前回3/12比で15→15点、変化なし)
創周囲発赤は前回0.3cmから0.5cmへわずかに拡大しています。

【指示内容(医師より)】
・現処置継続
・次回診察(3/30)時に創部を確認予定
・処置変更の必要性は診察後に判断する

【確認・指示受け署名】
報告者:〇〇 受け:〇〇医師(電話にて確認)

ケアマネジャーへの連絡記録:

【ケアマネジャー連絡記録】
連絡日時:2026年3月26日 11:30(電話)
連絡先:□□居宅介護支援事業所 △△ケアマネジャー
対応看護師:〇〇

【連絡内容】
仙骨部の褥瘡が継続しており、夜間の体位変換が不足気味です。
現在は日中ヘルパーが体位変換を実施していますが、夜間は妻のみとなっています。

【依頼事項】
①夜間ヘルパーの追加(週3回)について、計画変更の検討をお願いします
②体圧分散エアマットの継続使用確認をお願いします

【ケアマネ回答】
来週の担当者会議で検討する予定。主治医へも確認する。

家族への指導記録:

【家族指導記録】
指導日時:2026年3月26日 10:45
指導対象:妻(主介護者)
内容:

① 処置手順の確認・再指導
   ガーゼが浮いた際の交換方法を実演指導。妻が自分で実施できることを確認。
   手順書(A4紙)を手渡し済み。

② 緊急時の連絡基準
   以下の場合は即座にステーションへ連絡するよう指導:
   ・体温が37.5℃以上になった場合
   ・創部から膿が出てきた場合・強い臭気が出た場合
   ・傷の周りが急に赤く腫れた場合
   ・本人が強い痛みを訴えた場合

③ 体位変換の間隔確認
   夜間の体位変換が4〜5時間おきになっている旨を確認。
   理想は2時間毎だが、難しい場合は少なくとも3時間以内で実施するよう指導。

妻の理解:良好(内容の確認問答あり、正答)
次回確認予定:3/28(次回訪問時)

カンファレンス記録の書き方

褥瘡ケアに関するカンファレンスは定期的に開催し、多職種間の情報共有を図ることが大切です。

【褥瘡ケアカンファレンス記録】
実施日:2026年3月20日 14:00〜15:00(Web会議)
参加者:主治医、訪問看護師、ケアマネ、ヘルパー事業所責任者、管理栄養士

【褥瘡の状態報告(訪問看護師)】
仙骨部D3褥瘡。DESIGN-R:3/12時点15点。ポケット消失傾向。
感染徴候:i1(局所炎症のみ)で全身への広がりはない。

【各職種からの報告と検討】
・管理栄養士:アルブミン2.8→3.0g/dLに改善。栄養補助飲料(1日2回)が継続できている。
・ヘルパー事業所:日中の体位変換は予定通り実施できている。
  問題点:入浴後のスキンケアの手順が統一できていない(スタッフにより違いあり)。
・ケアマネ:夜間ヘルパー追加(週2回)の調整が完了。来週から導入予定。

【決定事項】
① 入浴後のスキンケア手順書(訪問看護師が作成)をヘルパー事業所に配布
② 夜間ヘルパー追加後の体位変換状況を2週間後に確認
③ 次回カンファレンスは4月17日を予定

【記録者】〇〇訪問看護師

13. よくある記録の誤りとその対策

誤り①:DESIGN-R®スコアの記録漏れ

よくある状況: 処置記録に「褥瘡処置実施」とだけ書いて、DESIGN-Rスコアを記録しない場合があります。

問題点: スコアがなければ治癒経過を追えません。監査・返戻時の記録の根拠が不足します。

対策: 褥瘡処置の記録には必ずDESIGN-Rスコアを記載するルールを徹底してください。電子カルテのテンプレートにDESIGN-R評価項目を必須入力欄として設定してください。


誤り②:写真の撮影基準が不統一

よくある状況: スタッフによって撮影方法・頻度が異なり、経時的な比較ができません。

問題点: 医師やWOCNへの報告資料として使えません。

対策: ステーション内で「褥瘡写真撮影プロトコル」を作成・共有してください。撮影頻度・スケールの使用・撮影角度などを標準化してください。


誤り③:アセスメントが「観察の羅列」になっている

よくある状況: 「創部は発赤あり、滲出液あり、処置を実施した」という記録になっています。

問題点: SOAP記録のA(アセスメント)がなく、なぜその処置をしたか、状態がどう変化したかが読み取れません。

対策: 「前回比での変化」「なぜこのケアを選択したか」「今後のリスク予測」をAとして必ず記載してください。


誤り④:家族への指導内容が記録されていない

よくある状況: 処置は実施したが、家族への指導内容が記録に残っていません。

問題点: 指導した事実の証拠がなく、訪問と訪問の間のケアの継続性が担保されません。

対策: 毎回の訪問記録の末尾に「家族指導内容」の欄を設けてください。口頭指導だけでなく書面(手順書)を手渡した旨も記録してください。


誤り⑤:主治医への報告記録がない

よくある状況: 主治医に電話で状態を報告したが、その記録を残していません。

問題点: 誰がいつ何を報告し、医師からどのような指示を受けたかが不明になります。緊急時の経緯が追えません。

対策: 電話報告後は必ず「報告日時・報告内容・医師からの指示」を記録してください。指示受けは「〇〇医師より電話にて指示を受けた」と明記してください。


誤り⑥:ポケットの評価を省略している

よくある状況: 褥瘡の大きさは測定しているが、ポケットの確認をしていません。

問題点: ポケットがあると治癒が著しく遅れます。確認しないと見落としのリスクがあります。

対策: DESIGN-Rの評価の際は必ずP(ポケット)の確認を最後のステップとして実施するルールを徹底してください。綿棒挿入による確認方法をスタッフに統一指導してください。


誤り⑦:専門管理加算の算定根拠が不十分

よくある状況: 専門管理加算を算定しているが、褥瘡ケア計画書が作成されていない、または利用者への説明・同意の記録がありません。

問題点: 返戻・査定の原因になります。指導監査での指摘事項にもなります。

対策: 専門管理加算を算定する月は、褥瘡ケア計画書の作成日・説明日・同意者を必ず記録してください。算定月の初回訪問時に計画書の内容を利用者・家族に説明し署名を得てください。


まとめ

訪問看護における褥瘡ケアは、正確な評価・詳細な記録・多職種連携の3つが揃って初めて質の高いケアが実現します。

本記事で解説した内容を改めて整理します。

DESIGN-R®2020の活用: 7項目(D・E・S・I・G・N・P)を毎回漏れなく評価し、前回比での変化を数値で記録します。2020年に追加されたDTI疑い(DDTI)と臨界的定着疑い(I3C)は特に見落とさないよう注意が必要です。

褥瘡ケア記録の書き方: SOAP形式を用い、主観的情報(S)・客観的情報(O)・アセスメント(A)・計画(P)を明確に分けて記録します。スコア・サイズ・処置内容・家族指導内容を漏れなく記載することが監査対策にもなります。

WOCN連携の実務: 改善が停滞した褥瘡、ポケット形成、感染コントロール困難な褥瘡はWOCNへのコンサルテーションを検討します。コンサルテーション前の情報整理と、実施後の記録を適切に残すことが欠かせません。

専門管理加算の算定: D3以上の褥瘡を抱える利用者に対して、皮膚・排泄ケア認定看護師が計画的な管理を行った場合に250単位/月算定できます。褥瘡ケア計画書の作成・説明・同意の記録が必要です。

予防ケアの記録: ブレーデンスケール17点以下の高リスク利用者には褥瘡対策計画書を作成し、体圧分散・スキンケア・栄養管理の取り組みを記録します。

訪問看護の記録は、ケアの継続性確保・診療報酬の適正算定・監査対応の全てに直結します。記録の質を上げることは、利用者への質の高いケアに直結します。本記事で紹介したテンプレートや記録例を活用し、ステーション内での記録の標準化を進めてください。

なお、訪問看護の計画書作成の全体像については訪問看護計画書の書き方も合わせてご参照ください。記録の効率化については訪問看護の記録時間を半分にする5つの方法も参考になります。

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よくある質問(FAQ)

Q1. DESIGN-R®2020はどのくらいの頻度で評価すればよいですか?

A1. 最低でも月1回の定期評価が必要です。ただし、急性期・悪化傾向がある場合や、DTI疑いのように急速に変化する可能性がある褥瘡では毎回の訪問時に評価してください。スコアの変化を継続的に追うことで、ケアの有効性を客観的に判断できます。

Q2. WOCNへのコンサルテーションはどのように依頼すればよいですか?

A2. まず、利用者の基本情報・褥瘡の状態(DESIGN-R®スコアの推移・写真)・現在の処置内容・相談したい内容を整理してください。次に、WOCNが在籍する病院や訪問看護ステーション、地域の褥瘡ケアネットワークに電話またはFAXで連絡します。主治医の了承も事前に得ておくとスムーズです。

Q3. 専門管理加算(褥瘡ケア)は医療保険でも算定できますか?

A3. 専門管理加算は介護保険のみの加算です。医療保険での訪問看護には設定がありません。医療保険では、褥瘡(D3以上)に対して特別管理加算(月500円〜1,000円)が算定できますので、算定漏れがないか確認してください。

Q4. ブレーデンスケールで何点以下になったら褥瘡対策計画書を作成すべきですか?

A4. 在宅では17点以下が「高リスク」の目安とされています。17点以下の利用者には、訪問看護管理療養費の算定要件として褥瘡対策計画書の作成が求められます。ただし、スコアに関わらず骨突出・低栄養・失禁などのリスク因子がある場合は早めに計画書を作成しておくことをお勧めします。

Q5. 褥瘡処置の写真記録は必ず毎回撮影しなければなりませんか?

A5. 毎回の撮影は義務ではありませんが、状態変化の追跡・医師やWOCNへの報告・専門管理加算の記録根拠として写真は非常に有効です。急性期や悪化傾向がある場合は毎回の訪問時、安定期は週1回または状態変化時を目安に撮影することをお勧めします。同一条件(角度・スケール・照明)で撮ることで経時的な比較が可能になります。


参考・出典

  • 一般社団法人日本褥瘡学会「改定DESIGN-R®2020 コンセンサス・ドキュメント」https://jspu.org/medical/books/docs/design-r2020_doc.pdf
  • 一般社団法人日本褥瘡学会「褥瘡評価ツール DESIGN-R®2020」https://www.jspu.org/medical/design-r/
  • 公益社団法人日本看護協会「皮膚・排泄ケア認定看護師」https://www.nurse.or.jp/nursing/nintei/woc_kiyose.html

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